よしまのメモ帳

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【ネタバレ有】映画「怒り」の感想を脳直で書く。鑑賞後しばらく無言になる作品でした。

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映画「怒り」を観てきたので感想を書いていこうと思います。
原作未読、事前情報は「重い」という評判と予告映像のみで行ってきました。


いやぁ…


つらかった。苦笑
重い。重いよ。

普段は映画を観ても「楽しかった~」で終わったり頭を使いすぎて内容を覚えてないことが多くブログで話題にすることはあまりないのですが、今回は特に観たい作品だったことと、鑑賞後のモヤモヤをどこかに発散させたい!という思いがあって感想を書くことにしました。

全体的につらいけど、でも映画として良い作品だったと思います。観に行ってよかったです。
映画に詳しいわけではない人間が言うのも変な話ですが。

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映画「怒り」の感想を勢いだけで書いていきます。

私はあいにく考察や裏を読むなどの良い頭脳も優れた記憶力も持ち合わせておりません。(スズメの涙くらいはあるかもしれない)

ただただ観たままを書いていく記事でございますのでその辺何卒ご了承ください。

また思いきりネタバレしていますので、これから観に行かれる方はご注意ください。

あらすじ

ある夏の暑い日に八王子で夫婦殺人事件が起こった。
窓は閉め切られ、蒸し風呂状態の現場には、『怒』の血文字が残されていた。
犯人は顔を整形し、全国に逃亡を続ける。その行方はいまだ知れず。
事件から一年後。千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の男が現れた。
千葉 ―――――――
3か月前に突然家出をした愛子(宮﨑あおい)が東京で見つかった。
彼女は歌舞伎町の風俗店で働いていた。
愛子を連れて帰った父・洋平(渡辺謙)は、千葉の漁港で働く。
8年前に妻を亡くしてから、男手一つで娘を育ててきた。
愛子は、2か月前から漁港で働きはじめた田代(松山ケンイチ)に出会った。
東京 ―――――――
大手通信会社に勤める優馬(妻夫木聡)は、
日中は仕事に忙殺され、夜はクラブで出会う男と一夜限りの関係を続けていた。
彼には末期がんを患う余命わずかな母がいた。
ある日、優馬は新宿で直人(綾野剛)に出会った。
沖縄 ―――――――
また男と問題を起こした母と、
夜逃げ同然でこの離島に移り住んできた高校生の泉(広瀬すず)。
ある日、無人島でバックパッカーの田中(森山未來)に遭遇した。

映画『怒り』公式サイト 物語 より引用

登場人物

感想は役名で書いていきますので、主な登場人物の名前書いておきます。
 

東京編

  藤井優馬・・・妻夫木聡

  大西直人・・・綾野剛

  藤井貴子(優馬母)・・・原日出子

  薫・・・高畑充希

 

千葉編

  槙愛子・・・宮崎あおい

  田代哲也・・・松山ケンイチ

  槙洋平・・・渡辺謙

  明日香・・・池脇千鶴

 

沖縄編

  小宮山泉・・・広瀬すず

  田中信吾・・・森山未來

  知念辰哉・・・佐久本宝

感想

先に白状します。

私は妻夫木聡と綾野剛の絡みが見たくて観に行きました!

公開前からSNSでちょっと話題になっていて、堪えきれずに観に行きました!

動機が不純でごめんなさい!クソ腐女子ですみません!

しかしですね、取り繕っているように聞こえるかもしれませんがこれだけは言わせてください。

本編見始めたらそれどころじゃない。


本当に。

二人の絡みはわりと序盤にあってもちろん「きゃー///」ってなるんですが、本編3分の2を過ぎたあたりからどんどんつらくなっていくので簡単に吹っ飛びます。鑑賞後の記憶にはしっかり残りますけども。

鑑賞後はタイトルにも書きましたが「しばらく無言に」なります。
ボーっとするというか、なんともいえないモヤモヤというか。
ごりごりと心が削られました。

3か所に出現した謎の男

八王子の事件から1年経った頃、東京・千葉・沖縄にそれぞれ素性の知れない男が現れる。

優馬の家で同棲することになった大西直人、
愛子と惹かれあう田代哲也、
無人島で泉と出会った田中信吾。

ろくに情報収集せずに行ったので
「犯人が整形して名前も変えながら3か所を転々としている話かな」
と思って観始めたのですが、3人の男はまったくの別人。
同時系列の生活で、シーンをそれぞれを代わる代わる映しながら物語は進んでいきます。

鑑賞中にこれに気づいて
「3人中2人は犯人じゃないんだ…!」
と安堵するとともに
「誰かが犯人なんだ…」
と、それぞれの男が周りと信頼関係を築いていく様子を見ていると悲しくなったり。


以下、各地を分けてそれぞれの感想を。

東京編

なんというか、東京編のスタートは衝撃的でした。
東京のシーンは優馬が参加するゲイパーティから始まりハッテン場で直人と出会う→無理やり(これ以上は言わない)っていう。
描写もすごくリアル…というか新宿二丁目のそういうイメージそのままのようなので、苦手な人はちょっと心の準備をして観た方がいいかもしれません。
ベッドシーンは濃厚ですが短いのでその辺は目をつぶれば問題ないかと。
しかしとりあえず「腐女子の理想がここに!!!」と思ったことだけ書いておきます。あっ引かないで!

で、そんなシーンも良いんですが、個人的にはなんでもない二人の日常シーンもとても好きでした。
基本の感想は「可愛い」。

直人がコンビニで弁当や果物やいろいろ見ながら買い物する何気ない姿が何気なくていい。
ちゃっかり避妊具買ってレジでピッとしてもらうときにいたたまれなくてあさっての方向を向くところがピュアでいい。

その帰りに袋の中の弁当が傾いて直そうとモタモタしているところを食事帰りの優馬が見つけ、弁当以外の荷物を持ってあげて

「好きなだけ(弁当の位置)直せよ」

ってニコニコしている優馬も幸せそうで何よりでした。
意味がわからずキョトンとしている直人も可愛くて。

のちにこれが作品の中で貴重な癒しのシーンとなるのですが。

ある日、優馬はゲイ仲間から、仲間の家が続けて空き巣に入られたと聞かされ無職の直人を疑いはじめます。
同時期にテレビの捜査番組で、直人に似た八王子事件の犯人の手配写真を見てしまう。

この辺を見ると、この人が犯人なのか?ってこちらも思ってしまうんですよね。
縦に3つ並ぶホクロが一緒、とか、もう確定なんじゃ…!?と。

そこから直人は姿を消し、電話も繋がらない日々が続いたある日、警察署からの電話。

「証拠を残しちゃいけない」

と思ったのか二人の関係がバレるのが怖かったのか、直人の使っていたものをすべて捨ててしまう優馬。
ハブラシ、下着、カーディガン。
「一緒のお墓に入ろうか」に「べつに、いいよ」と言っていた直人が、殺人犯だったなんて…(犯人だと思い込んでいる)
もう胸が詰まる思いでした。

東京組ラストで直人を知る薫(高畑充希さん)から「心臓の病気で今まで薬でだましだまし来ていて、警察の話によると公園の茂みに倒れていた」と聞かされたときのショックといったら。

警察から電話がかかってきたのも、多分直人の携帯に番号が登録されていたからだったんですよね。

犯人じゃなかったことへの驚きと拍子抜けした感じ、
直人を信じてあげられなかったことへの後悔。

疑ってしまった自分自身への怒り。

優馬の涙がつらいです。

妻夫木さんの泣き演技が素晴らしくてよけいにつらかった。つられてボロッボロ泣きました。

予告映像でもあった歩きながら泣くところもそうですし、優馬のお母さんの最期のシーンも。
病室の前でどう母に声をかければいいのかがわからない、と泣きそうになるのを必死に堪えて病室に入り声をかける場面。声だけしか聞こえないのですが、泣きそう(というか泣いている)なのを我慢しようとして震える声が、もう、もう…。

今まであまり俳優さん自体を意識することはなかったのですが、ただただ「すごい」と思いました。
見ているこちらの胸がぎゅっと締め付けられる気持ちは久しぶりだったかも。

東京編は何かに追われているということがなくひとつのすれ違いが招いた結末だったので、悔しくてなりません。

と、いつの間にか完全に優馬目線に。

叶うことならこの二人でハッピーエンドな作品を見たいです(T_T)

千葉編

千葉編は槙愛子(宮崎あおいさん)、田代哲也(松山ケンイチさん)、槙洋平(渡辺謙さん)の3人を中心とした物語。
 
実は千葉と沖縄はのめり込みすぎてあまり覚えていないのですが…
千葉編は尺が一番長かったんじゃないかなと思います。思うだけかも。
でもそれくらい大きな話でした。
 
家出して新宿2丁目の風俗で働いていた愛子が洋平に連れられて地元に帰ってくると、洋平の仕事場に田代という男がアルバイトとして入っていていた。
だんだんと愛子が弁当を作って来るようになったり、二人で出かけるようになったりしたのちに同棲を始め、少しした頃。
洋平がテレビの捜査番組で田代に似た八王子事件の犯人の手配写真を見てしまう。という流れ。
 
明るい感想から書きますと、宮崎あおいちゃんのすっぴんが可愛かったです(笑)
あとで調べるとこの作品のために体重を7kgも増量したのだとか。
7kgとか自分じゃ10年かかって増えるかどうかですよ。
それを短期間で増やしたことと、それでまだあの体型なのが驚きです。もともと何kgなのか。
愛子のキャラクターも可愛いです。
サンダル履いてペタペタと歩くところや喋り方、無邪気な笑顔がいい。
 
田代は基本的に表情を全く変えませんが、時折口角が上がったり頬がわずかに動くことがあって。
そこに感情が見えて、ちゃんと感情がある人なんだ(失礼)と認識しました。
特に愛子と新居に引っ越す際、手伝ってくれた男の子に「ありがとな」と言った声がとてもあたたかかったです。
この細かな動きも役者さん(松山ケンイチさん)の表現力なんだなーと思うと役者さんの凄さを感じます。
 
愛子のお父ちゃんである洋平は一見怖そうですが、愛子を見る表情から優しさが見えました。
しかし渡辺さんはかっこいい。今食わず嫌い王で「パイ投げしたい」とか言ってますけども(当エントリは9/22、21時頃に書きました)
 
千葉編の明るくない面を書きますと、なんというか全体的につらい(何回言うんだ)
小さい町では話がすぐに拡がってしまうから、「愛子が風俗で働いていた」なんて話は皆知っていて、冷ややかな目で見ていて。
そして「愛子は普通の人とはちょっと違う」。
これを洋平が言うんです。
自虐というか謙遜というよりは、洋平は「愛子みたいな人が幸せになれるはずがない」って思っているんじゃないかなぁと。のちに愛子の従姉妹である明日香が(池脇千鶴さん)が指摘するんですが、悲しいなと。
洋平の気持ちもわからなくはないところがまた。
 
そんな中で、愛子は田代と一緒になれた。
やっと幸せになれるかな?となった矢先に指名手配犯の写真ですよ。
姿を消した田代と、田代のことを警察に通報した愛子。
愛子ちゃんを幸せにしてあげて!!と思わずにはいられませんでした。
 
結果的に田代は犯人ではなく、いなくなった田代を愛子が連れて帰るのですが、彼は彼で借金取りのヤーさんに追われているという経緯があり。
新幹線で地元へ帰るシーンで千葉編は終わったのですが、その後も茨の道になるのかと思うと…。
あとこの作品は各地でそれぞれが怒りを感じていると思っているのですが、千葉編は何に怒りを感じているのかをいまいち汲み取れずにいます。
洋平さんは田代や愛子を疑った自分への怒りだろうか。
最後のカットでアップになった愛子の笑みは何を意味していたのか。
モヤモヤとしているので誰か教えてほしい。
うーん、もう一回見るべきかなぁ。

沖縄

沖縄編は一番メンタル削られました。

何がつらいって、泉が無人島に遊びに行って田中と出会うのも早々に、遊びに行った帰りに米兵に襲われてしまうところです…もはや痛い。胸が。

男女関係なく許せないと思うのは当然のことですが、特に女性は被害に遭う側なので経験はなくてもそのつらさは心にグサッとくると思います。

どうせ襲ってきた犯人は捕まらないし、惨めになるだけでしょ、と怒って友人の辰哉に砂をかける姿が苦しい。

私たちが生活する現実にもきっと確実にこうやって泣き寝入りする人がいるんですよね。

どうして何もできないのだろう。

それどころか、なぜ被害に遭った女性の方が変な目で見られるのか。痴漢とかもですけど。

犯人が逃げてしまって注目の的が被害者しかいないからですかね。

そんなことを考えるシーンでした。

泉を演じる広瀬すずちゃんがすごくよかった(といったら語弊があるかな?)

悲痛な声、あらゆる怒りのこもった予告編にも入っていた叫びが、心の底から爆発しているようで一瞬息が止まるほど圧倒されました。

沖縄編の救いは泉を演じる広瀬すずちゃんが可愛かったことくらいかもしれない…
ボブヘアの印象が強いすずちゃんのロングヘアで前髪をあげた姿は新鮮です。
ざっくりとまとめられた髪は素朴で、沖縄にいる普通の女の子(ただしめちゃくちゃ可愛い)そのものでした。

泉ちゃんは主要人物ではありますが、出演シーンはそんなに多くなかった気がします。
どちらかというと辰哉がいろいろ動いていたかな。
泉のことについて田中と話したり、田中のバイト先の息子さんだったりして。

東京と千葉の男が八王子事件と無関係だったので必然的に沖縄の男、田中が犯人となるわけですが、まぁ、とにかく田中がクズでした。

同情のしようもない。

彼は同情されたくもないプライドの高い人物だそうですが。

事件前に住んでいたアパートの一室には不満やら蔑みの言葉が所狭しと貼られ撒かれており、いかに世の中の人間を見下していたかがわかります。
八王子事件の動機も同情されたことに腹が立ってのことのようですし。

裏切られた怒り、助けてくれなかった怒り、バカにされた怒り。

作品をつなぐ「事件」の犯人が登場している場所だけあって、沖縄編はとてつもなく大きな怒りを感じました。

まとめ

いつの間にやら6000字を超えてしまいました。
これだから感想は書くのが大変なんだ!

ぐちゃぐちゃの感想を整理しながらキーボードを打っていたらトータル5時間くらいかかってしまったけれどスッキリしました。笑

ここまで読んでくださった方がいらっしゃいましたらありがとうございます。 

「怒り」は最終的に誰も救われないのがつらいですが、おすすめしたくなる作品でした。
ただ腐女子が軽率に観ると痛い目見ますのでそれだけ。 

語彙力が足らず言葉にできていない気持ちがまだまだあるのがくやしい!

しかし2時間22分という長い時間をとって丁寧に物語が進んでいったことと、実力派の役者さんたちの演技が素晴らしくていつの間にかガッツリと感情移入していました。
数少ないものの見てきた映画の中で、こんなに心をわしづかみにされた作品は初めてです。

見終わっても数週間は余韻が抜けず、「信じるって何だろう」としばらく考えさせられる映画でした。

私は東京編がアレで(笑)一人で見てきましたが、最後のモヤモヤを発散するためには誰かと観たほうが良いかなと思います。

1回目に一人で行ってヨコシマな感情を取り除いてから2回目を観に行く、というのもアリ。

映画は決定的な結末がなかったのですが原作の小説は結末が少し違うそうです。
映画公開前から原作を知っていたフォロワーさんや友人曰く「映画のあとに原作を読むべき!」とのこと。

気になる人はぜひ劇場へ、そして書店へ足を運んでみてください!

【2016年11月9日 追記】

原作「怒り」の上下巻を読み終えました。
映画も先日2回目を観てきました。
同じ映画を何度も観るなんて銀魂紅桜篇以来かも…。

原作ではたしかに映画の補完ができたような気がします。

特に沖縄と東京。
シーンが多かったり状況が違っていたりと映画とはまた違った印象を持ちました。
続きがあり、少しだけ救われた、報われたように思います。つらいけど。

ピンポイントなところでいうと田代と直人のイメージが特に変わりました。
田代は多少寡黙ですが愛子ちゃんといるときに笑い声をあげたりとその辺にいそうな良い青年っぽいし、直人も映画だと儚い印象が結構あったのですが、読んでいくと歯磨きが雑だったりよく食べたりと普通の成人男性なのだなと。

田中は相変わらずよく分からない人でした。
でも映画でも原作小説でも思ったのは、田中は犯人で危ない奴だけれど、泉や達哉たちといるときの優しくて気さくな面も彼の素というか、偽っていない姿なのではないかと思います。
本人がいなくなってしまったから、彼のことはもうずっと分からないままなんでしょうが。

ほかにも北見と南条の刑事組視点でも話が進んでいったり、
これは映画を観た人に「原作もオススメ」と言いたくなるのも納得です。

【2017年4月7日 追記】

映画「怒り」のDVD・ブルーレイが4月12日に発売されます。
また、本日よりレンタルが開始されています。
セル限定の豪華版には本編に収まりきらなかったアウトテイクを載せたブックレットやメイキング映像、キャストと李監督によるビジュアルコメンタリーも収録されるとのことなので見るなら断然、豪華版をオススメします。
自分もブルーレイで予約済みです(笑)

【2017年5月13日 追記】

各動画サービスでも配信が開始されています。
「ちょっと興味あるかも。でも借りに行くのは面倒だな~」と思っている人も気軽に見られるかと思います。気軽に見られる映画でもないんですけど…(笑)

「怒り」はどこも月額に加えて別料金がかかるので、見るなら無料お試し期間があるU-NEXTが個人的にはオススメです。
お試し期間中に解約できますし、有料作品を見るためのポイントももらえるので実質0円か数十円で視聴することができますよ。

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