なんか、最近若い声優さんの声が皆同じに聞こえるんですよね。
同じというか、正確に言うと、誰がどの声一致しないというか。
おじいちゃんおばあちゃんは外国人の人の顔が全部同じに見えるって言うじゃないですか。あんな感じ。
たまに分かる人もいるんですが、結構活躍されている20代の方、下手すると30代前半の方も何気なく聞いてるだけじゃわからない人とかいて。
興味の度合いが違うこともありますが、毎日アニメ見てるのに分からないというのが私も年取ったのかな。
まだ20代なんだけどな。
なんて思いつつヘコみつつ相変わらず声豚やってたんですが。
ある日、今年の夏くらいから聴き始めた櫻井孝宏さんのラジオ番組でのトークを聞いて、そう感じる理由が分かりました。
それは「時代」
最初に書いておきますと、若手と呼ばれる役者さんを貶したり見下したり、逆にベテランの方を持ち上げたり崇めたりする気は全くありません。
声優さんにハマって5年くらいのまだまだ浅い人間の戯言と思っていただければ幸いです。
また女性声優さんについては聞き分けできるほど多く聞いてないので、ここでは男性声優さんのこととして書きます。
で、ラジオ番組のことね。
あ、櫻井さんっておそ松さんのおそ松役の人です。
一言でいうと、「そういう時代」なんだそうです。
番組の中で、何かのメールから「声優は免許があるわけじゃないしね~」という話の流れになり、さらに若手声優さんについての話になったんです。
そこで細かく何と言ってたかは忘れてしまったけど、なんかこんな感じのことを言っていました。
「今は、特徴がない声が求められている。」
「学校とか、日常を舞台にしたアニメが増えたから、普通の声で上手い人が必要とされている。」
※もう一度言いますが、細かい言い回し等は忘れたのでこんなニュアンスのことを言っていた、くらいの言葉です。
上手い人とは多分言ってない。私の主観です。
これを聞いて自分が疎いだけではないことに気づき、納得しました。
昔のアニメって「この声はこの人」ってすぐ分かる特徴のある声の人が多かったけど、今はそうじゃない。
ドラゴンボールとかキン肉マンとかはファンタジーみたいなもので、声もちょっと強烈なような、インパクトある声が求められていた。
でも最近は現実世界を舞台にした作品、現実にいるようなキャラクターが増えたから、周りと馴染むような声が必要とされている。みたいな。
確かにそうだな、と思いました。
青年キャラめっちゃいますね、そういえば。
そして馴染む声にして正解だとも思います。
だって、例えばハーレムアニメに出てくる平々凡々な主人公のCVが中尾隆聖さん(フリーザ様の中の人)だったら絶対主人公が気になって仕方ないでしょ(笑)
実質まわりの女の子達がメインのアニメなのに。
つまりはそういうことなんだと思います。
アニメが変わって主人公像も変わったから、それに合う声も変わった。
言われてみると自然な流れなんですね。
なんなら中の人を意識せずにアニメを見られるという点で、役者さん側にとってはむしろ良いことなのかもしれません。
ちなみに櫻井さんは「(もしも免許制度で)更新があったら俺通らないだろうな(笑)」と言っていました。一発で分かる声だから。
10年後が楽しみ。
ただこれも時代の流れで、そのうちアニメのメインジャンルは変わっていくでしょう。
青年ボイスもほんの数人とかで足りるようになったり。
そうなって、その数人になれなかった、ならなかった人が活躍し続けるにはやはり最低限の技術と「この人はこれ!」というものが必要になってくると思うんです。
それがないのよ、今の子には。そういうお前は誰だ。
上から目線ですみません。
良い作品に出会えるかでも変わってくるしね。
でもベテランの方も新人・若手だった頃の声を聞くとほとんどが結構普通の声だったりするので、20代といえば養成所卒業して数年とかでしょうから、そういうのはまだまだこれから見つけたり作ったりするんだろうとも思います。
10年20年その人の声ができあがる。
さらにはもっと上へ行く、引き出しを増やしていく。
現代は結果を出すことに急ぎすぎですね。
いかんいかん、気長に待とう。
そう思うと今の若手さんが10年後、20年後にどう変わっているのか楽しみです。
今も声と名前が一致するよう努力しますが、将来何気なく聞こえた声で「あ、○○さんだ」と分かるような、さらに言うと「この人好きだな」と思える方が増えたら嬉しいと思います。そして貢ぎます(笑)
その頃には今みたいな第4次声優ブームとか起こってるんだろうか。